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腹膜播種に対する新しい治療法
@タキサン系抗がん剤の腹腔内投与

腹腔内化学療法の利点は、腹膜播種の存在する局所に全身投与法では達成不可能な非常に高濃度の抗がん剤を投与できることです。 さらに、くすりの種類によって異なりますが、腹腔内に投与した抗がん剤が長時間局所に残っていることが抗腫瘍効果を増強します。 タキサン系薬剤は腹腔内投与後1週間たっても高濃度を維持し、腹腔内化学療法に非常に適しています。(図2) また、スキルス胃がん(ボールマン4型胃がん)は後腹膜再発による水腎症も合併しやすいですが、腹腔内投与されたタキサンは 主に後腹膜のリンパ管に吸収されるため、後腹膜再発も予防する可能性があります。
A高度腹膜播種に対する治療
腹腔鏡検査で播種が手術で取りきれないと判断された場合は、抗がん剤を腹腔内へ反復投与できるように腹腔内リザーバーを
皮下へ埋め込みます。腹腔内投与された抗がん剤は腫瘍の表面からしか浸透しないため、繰り返し投与することで
タマネギを一片一片剥ぎ取るように縮小させる必要があるためです。
現在われわれの施設ではタキサン系抗がん剤の腹腔内投与と経口抗がん剤ティーエスワンの併用療法をおこない、
9割の患者さんに効果を認めています。(表1)
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Bスキルス胃がんに対する腹膜再発予防

スキルス胃がんは診断された時点ですでに腹膜播種が存在していることが多い、非常に悪性度が高い胃がんです。 幸いにも手術で取りきれたと思われた患者さんでもほとんどが腹膜再発をきたすため、術後早期からの補助化学療法が必要と考えます。 縫合不全などの合併症がないことを確認し、術後7日目から腹腔内にタキソテールを2-4回投与します。 タキソテールはタキソールに比べて全身へも移行するため局所療法と全身療法の効果が期待できます。
このページ(腹膜播種等)に関するお問い合わせ先 : 伏田幸夫(fushida@staff.kanazawa-u.ac.jp)
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