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ご挨拶

 金沢大学附属病院の周りでは桜、つつじ、山ぼうしと、花の季節が次々と過ぎ、今は美しい緑が雨に映える風景が広がります。この病院には様々な病気に悩み、苦しむ子どもたちが通い、入院して治療を続けています。金沢大学附属病院小児科は医師、看護師、薬剤師、院内学級の先生、ケースワーカー、ボランティアの方々、さらに講座の事務を担当する秘書、研究室を支える助手などさまざまな人間が、子どもたちの病気との戦いを助けるために力を結集しているチームです。私の役割は、ここに集まる子どもたち、赤ちゃんのための診療科の責任者として、このチームの仲間が最大の力を発揮できるよう、より良い環境を整えることだと考えています。小児科医は皆、優しく責任感が強くまじめであるとされています。小さな子どもたちを前にすると、何のためらいもなく手を差し伸べ、自らができることを率先して行ってしまうのです。しかし、どのような熱意も、真摯な努力も、正しい理念と疲れの蓄積しない環境がなければ長続きはしません。小児科医にとっては厳しい医療環境が巷間ささやかれていますが、知恵と工夫によりこのような状況を乗り切りたいと考えます。そのための仕掛けをいくつか作ることも私の責任です。中でも、基幹教育病院や地域医療の中心となる病院との連携は、小児医療の質を高めるために必須のことです。これらの病院との、より良いネットワーク作りのために努力を続けたいと思います。また、金沢大学で医学を学ぶ学生に、こどもの成長や病気について教えること、研修医を訓練し優れた小児科医を育てること、さらに将来の小児科学の発展のために寄与する優秀な臨床研究者を育てることも私の大切な仕事と考えます。学生時代に小児科医の活躍を見て、子どもの医療に関わりたいと願う学生は多くいます。また、困難な病気に苦しむ子どもの姿を見て、自分の力で病気の仕組みを明らかにし新しい治療法を開発したいと希望する学生も決して少なくないと思います。医学教育に携わる立場から、このような若い学生の願いを現実のものとするための力強い援助者となりたいと思います。どうぞ、私たちのチームを暖かくご支援下さいますようお願いします。

(平成21年6月改訂)